【心理学から解説】HSPが”働きたくない”と感じる理由と対処法

HSPの人は、感受性が高く、様々な刺激に敏感に反応する傾向があります。この特性は長所にもなりますが、ストレスを溜めやすく、職場環境によっては大きな悩みの種にもなり得ます。本日は、HSPの人が仕事に向いているかどうかを、心理学的な観点から深く掘り下げていきます。

HSPの特徴と職場での課題

HSPの人は、環境からの刺激を強く受け止めやすく、細かいことにも敏感に気づきます。このため、職場の人間関係や雑音、照明などの物理的環境に影響を受けやすくなります。

感受性の高さによる疲労感

HSPの人は、普通の人より早く疲れを感じてしまいます。

小さな音や人の気配にも敏感で、集中力が続きにくいのです。そのため、オフィスで働くことが苦手な場合もあります。

また、HSPの人は細かいことを気にして深く考え込む傾向にあります。

些細な出来事や言葉にも過剰に反応してしまうため、ストレスがたまりやすくなるのです。

人間関係によるストレス

HSPの人は、人の感情の動きを敏感に感じ取ってしまいます。

職場の人間関係で起きるトラブルや対立に、非常に気を遣ってしまうのが特徴です。

また、自分の意見を言いにくい空気や、評価されないといった孤独感にも敏感です。

HSPの人は、人と違った考え方をしていると感じることが多く、自分を押し殺して周りに合わせがちです。

しかし、長期的にそうした生活を続けると、ストレスが溜まり、心の健康を損ねかねません。

HSPに向いている仕事

HSPの人が職場で役立つ特性は、注意深さや正確さ、細かいことへの気づき、高い集中力などです。このため、次のような仕事が向いていると言えます。

• クリエイティブな仕事(デザイナー、作家など)
• 専門性の高い仕事(医療、法律、会計など)
• 人や動物と関わる仕事(カウンセラー、飼育員など)
• 自然と触れ合う仕事(農業、林業など)

HSPの心の健康を守る

HSPの人が仕事を続けるには、心の健康を保つことが何より大切です。

自分に合った対処法を見つけ、働き方を工夫することで、長期的に充実した職業生活を送ることができます。

自分の特性を受け入れる

HSPは病気ではなく、個性の一種です。自分はそういう性格なのだと受け入れ、長所と短所を冷静に認識することが大切です。

そうすれば、自分に合った対処法を見つけやすくなります。

例えば、周りから「敏感すぎる」と言われても、それはあなたの個性の一部なのです。

自分を肯定的に捉え、長所を伸ばすことに集中しましょう。

ストレス対策を立てる

HSPの人はストレスに弱いため、対策を立てておくことが重要です。休憩を十分に取ること、運動や瞑想によってストレスを発散すること、趣味に打ち込むことなどが効果的でしょう。

また、ストレスの原因を特定し、それを避けるように生活を調整するのも一案です。人間関係がストレスの種なら在宅勤務を選ぶ、雑音がストレスならノイズキャンセリングイヤホンを使うなど、自分に合った対処法を見つけましょう。

周りの理解を得る

HSPの特性を周りに理解してもらうことも大切です。

職場や家族に、自分の特性を説明し、理解を求めることで、無用なストレスを避けられます。

例えば、会議の際に事前にメモを渡しておくことで、内容を事前に把握できるようにする。

集中できる環境を整備してもらうなど、具体的な配慮を求めるのも有効な手段です。

まとめ

HSPの特性は長所にも短所にもなり得ます。

感受性が高いことで細かいことに気づき、正確な仕事ができる一方で、ストレスにも弱くなります。

HSPの人が仕事を続けるには、自分の特性を受け入れ、ストレス対策を立て、周りの理解を得ることが重要です。

また、HSPの長所を活かせる仕事を選ぶことで、充実した職業生活を送れるはずです。

HSPの人は決して非力ではありません。自分の個性を理解し、上手に活かしていけば、誰にも負けない力強い存在になれるはずです。

あなたらしく生きることを心掛け、前を向いて歩んでいきましょう。

西山みりん

ライター・イラストレーター

携帯販売店（半年）→ブラック企業で派遣（１年半）→病んで寿司屋のアルバイト（１年）→出版社（２年～）と転職を繰り返したHSPアラサー女が、20代後半の転職を応援・情報を発信しています。